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国民年金保険料と国民健康保険料、未払い・滞納するとどうなるのか

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年金の受給開始年齢を75歳まで遅らせることや、就業している60~64歳の年金額を減らす仕組みが見直されるなどの年金改革が進められています。年金の受給金額が少なくなったり、受給開始年齢が繰り下げられたりする話題には、将来の不安を感じてしまいます。
しかし、年金への信頼が得られないからといって、保険料を納めないという選択ができるのでしょうか。国民年金や国民健康保険を正しく理解し、未払い・滞納のデメリットも押さえておきましょう。

国民年金、国民健康保険を支払う対象となる人は?

日本の社会保険制度は、憲法25条の規定によって国が政策を定め、病気やケガ、死亡などの不測の事態に備えて、みんなでお金を出し合いお互いを救済しようとするものです。生命保険や損害保険などの私的な保険と異なり、本人の意思とは関係なく、強制加入になっています。

国民年金の場合

そのうち国民年金は、年金の給付に関するものです。日本国内に住所がある20歳以上60歳未満のすべての人は、国民年金への加入が義務づけられています。

自営業やフリーランスの人、学生、失業者などは、「第1号被保険者」と呼ばれています。会社員や公務員などは「第2号被保険者」と呼ばれ、保険料は厚生年金から一括で納められるので、国民年金保険料を個別に納める必要はありません。
また、第2号被保険者の配偶者で、年齢が20歳以上60歳未満でかつ、年収130万円未満の人は「第3号被保険者」になります。第3号被保険者の届け出をすることで、厚生年金から納めてもらうので、個別に納める必要はありません。

国民健康保険の場合

国民健康保険は、医療に関する保険です。その市町村(東京23区特別区を含む)に住む75歳未満の自営業者、自由業者、農林漁業者などを対象にしています。原則として世帯主が被保険者を代表しますが、保険料は世帯割、均等割、所得割などから計算され、お住まいの自治体によって保険料が異なります。

国民年金、国民健康保険の変遷と早割・前納の制度

国民年金の場合

2020年度の国民年金保険料は、月額1万6,540円になっています。
保険料は毎年改定が行われ、その年度の月額保険料に各年度の保険料改定率を乗じて決められます。2011年度からの保険料をみると、毎年わずかに増えています。

振り返ってみると、1989年度には8,000円であった保険料も2020年度には1万6,000円を超えており、この30年間で保険料が約2倍になっていることがわかります。

国民年金保険料

1989年8,000円 2020年16,540円

日本年金機構 国民年金保険料の変遷表をもとに筆者作成

この国民年金保険料を少しでも抑える方法に、早割と前納という制度があります。通常、年金保険料の納期限は翌月の末日になっています。たとえば4月の保険料であれば、5月31日が支払い期限になります。この払い方を見直すと保険料を割安にすることができます。

早割は、通常の口座振替では翌月末の引き落しですが、当月末に引き落しをすることにより、月50円保険料が安くなります。年間で600円の節約になります。また、前納には半年前納、1年前納、2年前納があります。2年前納で口座振替の場合には15,840円の割引になり、約1カ月分が割引になります。

納付の方法は、納付書、クレジット、口座振替があります。現金納付にくらべると口座振替の場合のほうが割引率は高くなっています。

国民健康保険の場合

保険料は市区町村ごとに異なり、標準保険料率が定められています。保険加入者には退職者などの年齢が高い人が多くなっていることから医療費の水準が高く、保険料はこの30年で1.6倍になっています。

保険料に関しては、世帯で計算されるため、被保険者1人当たりの保険料収納額としましています。この保険料には、介護納付分を含んでいませんが、40歳以上の人がいる場合には介護保険分が上乗せされます。

1人当たりの健康保険料収納額

1989年57,937円 2016年94,340円

社会保険統計年報データベース/国立社会保障・人口問題研究所をもとに筆者作成

保険料を未払い・滞納するとどうなるのか

国民年金の場合

年金についても支払い能力があるにも関わらず保険料の納付がない場合には、督促状の送付がされます。それでも期限までに納付がされない場合には、本人、世帯主、配偶者へ財産調査や差し押え予告がされます。財産調査から預貯金や不動産、家財、売掛債権が明らかになれば差し押えが執行され、収納される流れになっています。
2018年には、年間所得300万円以上で、未納期間が7カ月以上の場合には財産差し押さえがされています。
納付がされていない保険料には、督促状に記載された納付指定日を過ぎた場合、延滞金も発生します。

国民年金の納付が困難な場合、きちんと申請すれば免除や減額できる方法があります。テレビなどの報道で「未納者」が増えていると聞けば、「支払わなくてもいい」と勘違いするかもしれませんが、実は経済的な理由で減免されている人や学生納付の特例の対象者も含んでいる数字なのです。滞納とは区別してとらえる必要があります。

国民健康保険の場合

国民健康保険料は、その市町村に住民登録をしている以上、毎月支払いの義務があります。何らかの事情により未払いの状態になることを滞納といいます。

それでは、国民健康保険料を滞納したらどうなるか、大まかな流れを見ていきましょう。
期限を過ぎても支払いが確認できないときには、定められた期日までに支払うように督促状が送られてきます。そのまま滞納を続けていると、保険料を納付するよう電話や文書による催告がされます。訪問の催告の場合もあります。納期限をすぎると延滞金が加算されてきます。

特別な事情がない1年未満の滞納の場合、有効期間が6カ月などの「短期保険証」に切り替わります。
1年以上の滞納が続く場合には、「資格証明書」に変わります。
この場合、窓口で医療費を10割負担で支払った後、申請することで負担額を差し引いてもらうものになります。

1年6カ月以上滞納が続く場合には、特別療養費や高額療養費の支払いも全部または一部停止されるので、全額自己負担になってしまい健康保険の恩恵が受けられなくなってしまいます。
それでも滞納が続くと最終的には財産の差し押さえがされます。

さらに40歳からは介護保険料納付の義務も加わります。こちらも滞納期間に応じてペナルティがあります。国民健康保険料や介護保険料をやむを得ない理由で支払えない場合には、減額や免除などの軽減措置が受けられることもあるので、早めに自治体の窓口で相談してみましょう。

保険料の性格は税金と同じ

会社員で健康保険料や厚生年金保険料が給料から天引きされていると、保険料の未払いや滞納とは縁がありません。しかし、自ら納付しなければならない自営業や個人事業主、あるいは学生などは、保険料納付の義務があり、税金と同じように支払わなくてならない性格のものです。

保険料の支払い財源の確保として、貯蓄をする習慣も必要でしょう。また、老後生活の資産形成方法として、国民年金基金やiDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)を活用することも検討しましょう。iDeCoは、掛金が全額所得控除、運用益は非課税、60歳以降に受け取るときにも税制優遇が適用されて、老後資金を貯めるためのおトクな制度です。節税できて、効率的な資金づくりができます。

イオン銀行のiDeCoは、口座の残高を問わず運営管理手数料が0円※です。(※別途、国民年金基金連合会や事務委託先金融機関(信託銀行)が設定する手数料が発生します)また、初心者にも選びやすい商品がそろっています。さらに、Webだけでなく全国の店舗で平日はもちろん、土日や年末年始もお手続きできるので、安心感もプラスできますね。より豊かなセカンドライフを送るために検討してはいかがでしょうか。

今回のまとめ

  • 国民年金や国民健康保険を支払う人は、職業の違いなどから適用区分がされている。
  • 国民年金、国民健康保険は、保険料が上がり続けている。
  • 保険料を未払い・滞納したときのデメリットは大きいので、支払いが難しいときには担当窓口で減免できないか相談をする。
  • 国民年金や国民健康保険の保険料は、支払い義務があるものとの認識が必要。
  • 本ページは2020年5月時点での情報であり、その正確性、完全性、最新性等内容を保証するものではありません。また、今後予告なしに変更されることがあります。

お申込みに際しては、以下の留意点を必ずご確認ください。

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株式会社ブリエ 代表取締役 池田幸代 本気の家計プロ®

証券会社に勤務後、結婚。長年の土地問題を解決したいという思いから、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー(AFP)を取得。不動産賃貸業経営。「お客様の夢と希望とともに」をキャッチフレーズに2016年に会社設立。福岡を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー

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